26. 鏡言葉
   ―それは人を陥れる簡単な手法―

 鏡言葉。はじめて聴く人も多いと思います。余り馴染みの無い言葉なのですが、実はよく使われているのです。どういう事かと申しますと、たとえば例をあげると、「あなたは何々についてどんなふうに思いますか?」と尋ねられた場合、逆に「貴方はどう思っているの?」と聞き返し、自分の答えを言わずに質問をそのまま返してしまい、相手の心を探る手法です。そうしてから自分の考えを伝え、自分を優位に運ぶ手法です。
 そのほかにも、「私にこう言わせているのは、それは貴方なのよ」と自分の答えが、さも貴方が要求したようにしてしまうこと。また、「どうして貴方はそのように考えるの」「なぜ貴方の心はそんな風に思うの」「貴方の心の迷いが貴方にそうさせているのよ」と相手の言葉をことごとく否定し、圧力をかけ、相手に「どうしたらいいのですか?私は」と言わせる手法があります。
 その時、「私に任せなさい」「貴方の不安を全部取り除いてあげるわ」などと甘い言葉をかけ依存させてしまう手法もあります。
 このような、言葉を巧みに扱うことにより、相手の心に圧力をかけたり、相手の心を全部喋らせてしまったりすることにより、自分の支配下に相手を置くことができるのです。そして相手に安心感を与え、いつの間にか陥れられたことすら相手は感じずに、「なんて良い人なんだろう」「なんて頼りになる人なんだろう」「何でも聞けばいいんだわ」と思わせてしまうのです。
 このような手法を総称して【鏡言葉変換手法】と名付けたいと思います。このようなことにどうか騙されないように気を付けてくださいね。
 また「貴方にとって嫌いな人ってどんな人」と聞き、それに対して「これこれこう言う人が嫌い」と伝えたならば、「あっ、そう。そういう人は全部嫌いな人なんだ」と答えを大きく変換させて圧力をかけてくる。要するに「『A=B』ならば、全てが必ず『B=A』である」と言う理論を使い、相手を追い詰める手法なのです。
 ぜひ、気を付けてください。