75. ヤマトとマヤ 母船がやってくる

 この地球に起こった文明の中で、最も優れた科学を持った第3次文明。今より優れた科学の中で彼らは生き続けてきましたが、やがて莫大に膨れ上がった情報を管理できず、破壊のエネルギーは、この地球を覆い尽くすほどの現実となってしまいました。
 中でも悲惨なのが、ヤマトとマヤにおける相互関係であります。本来は同一民族でありながら、天と地、表と裏、光と闇のようにお互いの管理を分け、融合をもたらしてきたのですが、その願いは崩れ、お互いの意識が破壊の方向へと導かれてしまいました。
 今で言う、核戦争に似たような現象が、この地球で繰り広げられていたのです。あまりにもその破壊のエネルギーが大きく、気づくと、大自然は凄まじく破壊され、見るも無残な姿へと変わってしまっていました。
 優れた科学者とそこを管理していた人々が、いったんこの地球を離れることを決意したのです。数千もの船を用意し、宇宙に旅立とうとしました。それはうまく作動せず、月の裏まで、要するに地球の影響を受けない、そこまでたどり着くのが限界でした。しかしそれは、逆に良い結果となり、そこからの地球における誘導と管理が功を奏し、生命は生き続けることが可能となりました。
 現在、当時と同じような出来事が、また繰り広げられようとしています。多分同じような、結果となる可能性が非常に大きいのです。しかし、第5次文明での我々には、第3次文明の様な優れた科学は存在しません。要するに、宇宙に旅立つ船を持っていないからです。もちろん、造ることもできません。ある種の人たちは、今彼らとコンタクトを取り、その日が来ることを望んでいます。
 今ならまだ、間に合います。早くこの地球の在り方を変え、人間の考え方を改め、地球と人々が共存しなければなりません。しかしながら、それは、きわめて難しい状態を保っています。やはり、彼らに依存する以外に方法は見つからないのかもしれません。